発進受信
「平潟ー、お前何が面白いんだ?」

数学担当の石松が俺を見下ろしていた。

「いや、ピタゴラスの原理の元の道を眺めていたら思いついたなんて笑えるなって」

「そうか、じゃあこの問題は笑えるか?」

問題2を指す。

「あ、えっと・・・時間ください」

「まったく、もうちょっと授業に集中しろ、本は没収しないでやるから」

厳しいが、どっか甘いんだよな、この人。

授業はつまらんがいい人なのはわかる。

電波もそんなに悪い色を飛ばしていない。

まぁ、真面目に授業受けとくか。

しかし、内容を思い出し、ニヤけていた。
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