発進受信
筑那美ちゃんの方を見る。

彼女は空中をずっと見ていた。

「筑那美ちゃん」

席から声をかけた。

筑那美ちゃんはビクッと反応するとこちらを向いた。

「おいでなさい」

手を招く。

すると、キョロキョロと周りを見渡した後、近づいてきた。

「はい、漫画、それとお腹すいただろ?カツサンドあげる」

カツサンドと単行本をジーッと見つめるとそれを手に取った。

「座ったら?」

俺の前の席の椅子を引く。

筑那美ちゃんはちょこんとそこに座った。
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