発進受信
さっきまで集まっていた女子陣も解散していた。

カレーパンを食べながら窓を見る。

馬鹿でかい校庭を楽しそうに遊んでいる小学部の子供たち。

あんな子供たちでさえ、電波を飛ばしている。

本当に楽しんでいるのだろう、陽気のいいオレンジ色の電波を飛ばしていた。

この学校は小学部、中等部、高等部、大学までの私立だ。

俺は中等部なのだが、この学校に入れてくれたおばあちゃんと今は亡きおじいちゃんには
頭が上がらない。

子供の頃、事故で両親に死なれてしまったところを老い先が短いのに引きとってくれた。

本気で感謝している。

おじいちゃんは小学生の頃に死んだ。
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