満たされない心〜貴方が満たしてくれた〜
「へぇ……東和先生のとこにね…」
私は東和病院に働きたいと話していた
そして、先生から康太に会ってからだと言われたことも……
「康太に会う?」
『いいえ、まだです』
「結衣ちゃん……真面目だね」
『まだ研修医ですから』
「康太には言わないの?」
『康太に言ったら反対されそうで……今はどうかわかりませんが、私の知っている康太は独占欲の塊なんです、患者さんにヤキモチ妬くと思いますよ』
「あはははは……あり得るわ」
『何のために医者になったのか……』
『おれ専属って言い出しそうだし』
小百合さんは大笑いしている。
『だから……康太と会うのも、もう少し後になりますね……今はまだダメです。せめて、研修が終わるまでは会いません』
「東和病院に勤めてから会うって事?」
『……そうなりますね』
「結衣ちゃん、彼氏とかいないの?」
小百合さんの質問に咳き込んでしまう
『さ、小百合さん…私は康太一筋ですよ』
「え?あれから、誰とも?」
『……そうですけど……勉強も忙しかったし……そんな余裕無かったですし』
『最近、思うんですよ……もし、これで康太に新しい女がいて、私は必要ないって言われたらどうしようって……』
「結衣ちゃん……どうするの?」
『……康太のストーカーになります』
私の言葉に爆笑する小百合さんだった。