満たされない心〜貴方が満たしてくれた〜


『お邪魔しました』

「うん、またおいで」

『はい……康太には今日来たこと…』


「うん、話さないから大丈夫」


私は小百合さんの家を後にし
アパートへ帰る。



小百合さんの自宅では……


「……もう少し待ってあげたら?」


「……わかってるよ…」


「それにしても、結衣ちゃん大人になったわねぇ…」
「結衣ちゃんね……ガリ勉の優秀な前島って呼ばれてるの……あははは」

「これも、康太のためなんて…勿体無いわ」


「うるせーな……」


康太は小百合さんの自宅に隠れていた
私に会うために……
けど、私の気持ちを聞いて、
出るに出れなかったらしい。


私はそんなことも知らずに
ペラペラと色んなことを話してた。


私の希望通り
私は須藤組の専属医である
東和病院に勤めることができた。


残りの研修期間を救急で過ごし
忙しい毎日があっという間に過ぎていった。


『2年間、お世話になりました』


私は3日後から、東和病院で働く。
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