満たされない心〜貴方が満たしてくれた〜
「あぁ、結衣は一人じゃない」
『ねぇ、ご飯にする?あ、それともお風呂先に入る?』
私の言葉に康太は少しだけ笑い
「昔にも、こんなことあったな……」
『…そうだね…けど、もういい大人だから、恥ずかしくないか……』
「もう36だ」
『ふふ、私は27歳』
二人で笑ってしまう
クスクス笑っていると
私の鼻に康太の鼻が少し触れる
康太が優しく私にキスをする
何度もキスをする
ちょっとくすぐったい……
「…なんか……やっぱり恥ずかしい…」
『…ふふ……私も恥ずかしい…』
「もっと、恥ずかしいことする?」
『……もっと?……んー…ご飯食べてお風呂に入ってからがいい』
「は?俺より優先かよ」
拗ねる康太がやっぱり可愛く見える
『久々に康太のために作ったのに……お風呂だって……一緒に入ろうと思ったのに……康太……酷い……』
必殺、泣き落とし……ひっかからないよね……
「……よし、飯食うぞ」
え……あ、ひっかかった
変わってないな……
そこがまた嬉しい。