満たされない心〜貴方が満たしてくれた〜
目を覚ますと私は車に揺られていた
私の視界に運転している康太がいる
『……ん?……康太?』
「あぁ、起きたか」
『あれ?なんで車にいるんだろ…』
「ふっ……どっか行くか」
康太の突然の提案
どっかってどこ?
「どっか行きたいところあるか?」
行きたいところ……
少しのんびりしたいかな……
『……温泉』
そう言うと康太の口元が笑って見えた
『あ、着替えとか……化粧品とか』
一度家に帰ることになり
支度をする。
さすがに康太と私での温泉は危ないので、桜田さんともう一人護衛につく
『4人で温泉かぁ…』
「いや、違うだろ。部屋も別だし…」
思えば康太と外泊なんてしたことない。
私の仕事もそうだけど、康太も安易な行動はできないんだ。
『康太…いいの?なんか迷惑じゃない?』
「はあ?何がだ?俺が誘ったんだから、いいに決まってんだろ」
桜田さんの運転、康太は私の腰にずっと手をおいたまま
お言葉に甘えて……楽しもうかな。