満たされない心〜貴方が満たしてくれた〜


『ねぇ、康太……』

「ん?」

『なんか……気持ちがラクになった』


「……そうか、なら良かった」


私と康太は温泉に浸かりながら話す
康太の声が耳に触ってくすぐったい


『……嫌がらせ?』

「ん?いや、遊んでる」

そう言って私の耳を舐める

『ひゃっ……ちょっと』

康太は私に御構い無しで
首や鎖骨、肩とキスをする

康太に抱きしめられてるから
逃げることも抵抗することもできない

身体にチカラがはいらない……

そんな私を見て康太は嬉しそう

「少しは慣れろ……洗ってやる」


一緒にお風呂に入るといつもだ
康太に洗われて
康太に拭かれ着せられる

康太は私の身体を知り尽くしてる

介護だな、これ。


『私がヨボヨボのお婆さんになっても、お願いしますね』


「……結衣、それはプロポーズか?」


『え?』

私は冗談半分の介護のつもりで言っただけたのに……プロポーズなんて言葉に出して言われると……


『あー……そう聞こえちゃいましたか』


「はぁ……違うのか……」


あ…落ち込んだ……。
……プロポーズか……

私は少し考えていた。
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