満たされない心〜貴方が満たしてくれた〜
「そろそろ休むか?」
結構飲んだけど、私も康太も酒は強い
私の方が弱いから、いつも私がほろ酔いになると、そこでお終い。
『康太……抱っこ』
康太は、はいはいっといつものように抱きかかえ、ベッドまで運んでくれる
「浴衣ってエロいな」
『兄さんもエロいっすよ…うふふ』
「いただきます」
『うふふ……めしあが……れっ』
今日も康太に抱かれるんだ
本当に幸せなこと……
これがずっと続けばいいな。
「結衣……愛してる」
『ん……あ、私も……一生……』
康太が私の中に……
あ…れ?
『んっ……あ……』
いつもと……違う
声が……聞こえない
聞こえるのはベッドが軋む音に
康太の息遣い
そして、私の漏れる声だけ……
『あっ……ん、こう、た……』
私はあの男の声を聞くことはない
いつも康太に震えてることを知られたくなくて、必死になってしがみついていた
「結衣……」
『うん……大丈夫、みたい……』
その言葉に笑顔になる康太は私にキスをし、激しく動く。
『んっ、あっあ……あ、ダメ』
私は初めて……意識を飛ばしてしまった。