満たされない心〜貴方が満たしてくれた〜
ケジメ
朝日が眩しくて目が覚めた
『……っ、眩しい…』
あ…服着てない……
あ……そうだった。
あのまま寝ちゃったのか……
康太に抱きしめられながら
寝てる康太をまじまじ見るのは久しぶりかもしれない
いつも起きたら朝の準備ですぐベッドから離れるから……
出会った頃よりはもちろん老けたけど、それでも若々しい……
身体も程よく筋肉ついてるし
世間から見たら…イケメンなんだろう
『康太に似たらいいのに……』
私は夢で見た赤ちゃんを思い出していた
『康太……私ね……須藤結衣になろうと思うんだ…ちょっと遅いかな』
私は寝ている康太の唇を触りながら独り言を言っていた
『小百合さんが復帰したら、医者もやめるつもり……康太を支えていきたいし、家族を作りたいんだ』
『康太の子供……可愛いだろうな……』
そう言いながら、康太を見ると
「随分と長い独り言だな……」
あ………起きてた
ってか、聞かれてた……
恥ずかしい
私は両手で顔を隠し、康太の胸に収まる
『……ご、ごめん……寝てるかと…』
「結衣…そういうことは、起きてる時に言えよ…危うく聞きそびれる所だった」