満たされない心〜貴方が満たしてくれた〜
いつから起きていたのかと聞くと
「俺に似てたらいいって……」
それって、初めだし……
全部聞かれてるし……
『起きてるなら言ってよ……』
康太は鼻で笑ってる
そして……目がキラキラしてるんだ
『また…言わなきゃダメなの?』
「あぁ、俺は10年も前に言ったぞ?」
……10年って……言ったけどさ。
コホン……
『お待たせしてしまい、すみません』
『康太の妻になる決心がつきました』
『今まで康太が私を支えてくれた以上に、これからは私が康太を支えていきたい』
『…康太の妻にしてください』
私が言い終わると、優しい顔で笑いベッドからソファに置いてあるカバンから何かを取り出し戻ってきた
私も起き上がりベッドで康太を待つ
私の向かい側に座り
康太が小さな箱を私に差し出した
「前島結衣さん、俺と結婚してください」
小さい箱……指輪だ
よくドラマや漫画で出てくるシーンを
まさか自分もされるなんて……
私は小さい箱を受け取り
まじまし見る……
「返事…」
『……はい、喜んで』
嬉しくて康太が涙でボヤけて見える
優しく康太が抱きしめてくれる