満たされない心〜貴方が満たしてくれた〜
私はチンピラ風の若い男を睨みつけて
『あなたこそ、ちゃんと前見て運転してたの!?』
「あ?なんだと、このやろう!」
相手が誰だろうと
私は怯まない。
だって、どう見ても
そっちが悪い
私とチンピラ風の若い男の睨み合い。
男が運転していた車から
1人の男が降りてきた。
「ねぇちゃん、威勢がいいねぇ」
その男を見ると
身なりはきちんとしたスーツ
髪もキッチリ決めて
腕には光る時計
『あなたがこのチンピラの上司?』
『ちゃんと前見て運転させてよ!』
その男は鼻で笑いながら
「ふっ…おまえ、名前は?」
私はトンチンカンな質問にイラっとして
『人に名前を聞く前に、自分から名乗りなさいよ!』
そう言うと、
また鼻で笑う