満たされない心〜貴方が満たしてくれた〜
『……私は汚い……だから、汚い私に触れて欲しくなかった……』
私が話し出すと康太の眉が動く…
あ……怒ってる……
『汚れている私は康太の隣にいていい訳ない…だから別れたかった……そして、死にたかったの……』
『何もかも嫌で、自分が嫌いで……けど、それでも康太は私に手を差し伸べてくれたの……』
『私は康太の手が汚いなんて思ったことはない……この手で殺めたとしても……それは私のためでしょ?』
私は康太の手を握りしめる
「……結衣……自分が汚いなんて二度と言うなって言ったよな……」
『うん……まさか、また言うなんて思わなかった』
全ては私が蒔いた種……
だから、これも受け入れるしかないんだ
『私は康太とこれからも生きていく……それは出会った時から決まってるの。だから、康太に拒否権はないのよ』
私が言うと康太は笑ってる
『えー?なに、人が真剣に言ってるのに』
「ま、まさか、結衣に言われると思わなかったから……あははっ」
康太が笑ってくれて、私も笑った。