満たされない心〜貴方が満たしてくれた〜
マンションに着く頃には
涙もひいていた
部屋に入り、リビングのソファに腰を下ろす
「明日から、何するんだ?」
『んー……そうね……なんか作りたいな……家でコツコツと』
「内職かっ?」
康太が笑いながら言う
『んー……それもいいかも』
私もつられて笑う
『あ、けど、やりたいことはある!』
私が康太を見て言う
『子作り』
私の発言に吹き出す康太
『え?私、なんか間違ってる?』
「あ、いや、言い方が……」
『だって……』
だって、家族を作りたいし
何よりも……康太に抱かれたい
康太は私を引き寄せ
「結衣が仕事を辞めたら、本格的にやろうかと思っていた」
「その前に……いい加減、籍いれねぇと」
私は康太を見ると康太の口元が笑っている
康太はいつも私を待ってくれる
それがたまらなく嬉しい。
『……さて、ご飯作ろうかな』
「ん?手伝うか?」
『お願いしますね』
私たちはキッチンへ行く
こうやって二人でキッチンに立つことも珍しくない。