満たされない心〜貴方が満たしてくれた〜
リビングへ行く
「それでは、失礼します」
康太は頭を下げる
「結衣をお願いします」
そう言ってお父さんも頭を下げた。
私はお父さんにも
お母さんにも目を合わせないように
お姉ちゃんにも
あの男にも
顔を見られたくない……
早く立ち去りたくて
私は康太のシャツを掴んでいた。
私が車に乗り込む
「また明日、お伺いします」
両親に康太が言って車に乗り込んだ。
何がなんだか…わからない。
これからどうなるのかも…
どうやって生きていくのかも…
マンションに着いたが
どうやって部屋に入ったのか
何をしたのかもわからず
ただ、
今日のことを忘れたくて
明日になれば
コレは夢だったと思えたくて
眠りについた。