満たされない心〜貴方が満たしてくれた〜
「ふっ…こんな女は初めてだ」
「…須藤康太だ」
「お前は?」
『……私は、前島結衣…』
そう答えたら少しは口元が笑った気がした。
「それ…青南高校か…」
私の着ている制服を見て言う。
『…そ、そうですが…』
「明日、迎えに行く」
須藤康太はそう言って
車に戻っていく。
『え?…は?ちょっ……な、なんでよ!』
私の声に振り向かない。
チンピラ風の若い男が
慌てて車に乗り込んでいた。
『ちょっと、まっ…』
追いかけようとしたら
「あっ、ママ!」
抱きしめていた女の子が
私から離れていく
「すみません、うちの娘が!」
その子の母親がい私に言う。
私が色々説明している間に
車は行ってしまった。