満たされない心〜貴方が満たしてくれた〜
私の隣に康太がいる。
向かいにお父さん
私の斜め向かい…少し離れた所に
桜田さんとあの男。
お母さんは台所でお茶の用意をして
お姉ちゃんは
「何、この位置…サトシ、なんでそこ?」
座るところが見つからず
お父さんの隣に座った。
「話というのは、何かな?須藤くん…」
お父さんが康太に言う
『……話があるのは……私です』
そう言うと、お父さんとお姉ちゃんの目線は私に向けられた。
言わなきゃ…
そう思うけど、言葉が出ない…
沈黙が、とても長く感じる。
お母さんがお茶を持ってきて
お茶をみんなの前に置いていく…
そんな時、私の頭をポンポンする康太
私はびっくりして康太を見ると
優しい顔で見てくれていた。
頑張れって…言われたんだ。