満たされない心〜貴方が満たしてくれた〜


『…わ、わたし…』


『あの男に……レイプされた……』


私の言葉に
お母さんは持っていたお盆を落とした

「……えっ……何言ってんの…結衣…」
「サトシが…サトシがそんなこと…するわけないでしょ!」

お姉ちゃんが私をものすごい顔で見る


『…私…前はお姉ちゃんと仲良くて…よく遊びに行ってたでしょ…』
『けど……あの日…2年前…お姉ちゃんが居なくて、すぐ戻るからって言われて待ってたの……』
『けど、それは嘘で…あの男は……私を……っ……』


私の言葉が信じられないお姉ちゃんは

「…あんたが、誘ったんでしょ!!サトシが、そんなことするわけない!!」


……やっぱり……
信じて貰えないんだ……


黙って聞いていたお父さんが

「今日は…」

話出そうとすると

「俺から話します」


康太が話始める

康太は多分……桜田さんに尾行させていたんだと思う。
康太は全て知っていたようで…
ただ、途中で見失ってしまい
助けるのが遅れたと言う……

「大事なお嬢様を守れず大変申し訳ありません」

そう言って、頭をさげてる。
桜田さんも……
私は口元を押さえながら
声を出さないように泣く。
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