満たされない心〜貴方が満たしてくれた〜


朝目が覚めると
やっぱり見慣れない天井


ここは康太のマンション…


まだ眠いな……
もう一眠りしよう……

そう思って
横を向いた



『…っ。わっ…っ』


目の前に康太の顔があった


そうだ、昨日……
私は康太と同じベッドで寝たんだった…


康太の寝顔……
ヤクザって言っても
そんな怖い顔してないし

……綺麗な顔だ。
私は康太に触れてたくて
ゆっくり手を顔に触れる


『あったかい……』

康太の体温……
私の手から感じる。


『…康太…ありがと…』

そう言うと
私の手の上に康太の手が添えられ

「お礼を言うくらいなら、二度と俺から離れるな」


目を瞑ったまま、康太が言う


えっ?


『……いつから、起きていたの?』


「結衣が目を覚ます5分前から」


えっっっ!


『も、もう!寝たふりしてたの!』


恥ずかしい!!


『康太の馬鹿!もう知らない』


私は反対側を向いた

「ごめん、ごめん」


そう言いながら、私を抱きしめる康太
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