満たされない心〜貴方が満たしてくれた〜

小百合さんと翔平さんは
とても、優しい方で
二人の雰囲気がとても好きだった。

康太は自分からは言葉を発せず
聞かれたことだけ答えてる

それでも康太は笑ってくれる


「康太が笑ってるなんて…」


小百合さんは終始、驚きの言葉。


私は康太の過去を知らない。
私が知ってるのは
何よりも私を大切に思い
いつも私の事を考えてくれて
……けど、可愛くて純粋で。


それだけで十分なんだ。



食後のコーヒーも頂いてしまい
片付けを手伝おうとしたら

「結衣ちゃん、片付けはいいよ」

翔平さんが指をさして言う
その指をさした方を見ると
康太が見ていた


……あ……また。

『…すみません』


「結衣、帰るぞ」

康太が立ち上がる

えっ?急だけど……


私が慌てていると

「結衣ちゃん、またおいで…今度は康太抜きで」

『はい、喜んで。お邪魔しました、ご馳走様でした』

私はお礼を言って
康太を追いかけた。
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