満たされない心〜貴方が満たしてくれた〜

居心地の良さ



また……夢の続き…。


素直に生きていきたい
人を好きになるって
こんなにも幸せなんだ……


何を怖がっていたんだろ……
何を……


「結衣ちゃん」

誰かが私を呼んでいる
声の方へ歩き出す


「結衣ちゃん……」

「俺の結衣…俺だけの結衣」


この声……
聞いたことある…
この顔……
見覚えがある…



…たす…けて
たすけて……

こう……た
康太…たすけて…


「…い……ゆっ……」
「…い!…ゆいっ!」

「結衣!結衣!」

悪夢から目が覚める

「大丈夫か?すごい汗、うなされてたぞ」

私の視界に康太が見える


『…った……こ…た』
『こうた…康太』

私は康太に抱きついた


「大丈夫だ、大丈夫」

そう言って私の背中を優しくさすってくれる

「結衣のそばにいるから…」


そう言って康太は私を抱きしめたまま
ベッドに入る


『…うん』


康太に触れて伝わってくる
康太の体温が
私を安心させてくれた
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