満たされない心〜貴方が満たしてくれた〜
『康太、お願いがあるんだ』
ん?
ご飯を食べながら私を見る
『……友達に会いたいんだ』
「…友達?」
『うん、クラスメート』
『……親友なの。私の事、心配してくれてて……』
「……それは女か」
『えっ?うん!大橋麻衣子って言うの』
「…どこで会うんだ?」
『うん……あまり人には会いたくなくて……ココか麻衣子のマンションがいいかなって……』
「……結衣はどっちがいいんだ?」
『…出来ればココがいいかな?ココだと安心するし』
「……大橋麻衣子…調べてもいいか?」
「俺はヤクザだ、誰に命狙われてるかわからねぇ…結衣だって狙われてもおかしくねぇんだ」
「結衣のダチが怪しいってわけじゃねぇ……ただ、得体のしらねぇのがやっかいだ……」
康太の言っていることは
なんとなく、わかる。
康太は時期組長だし
実際、私だって調べられてるし…
麻衣子には申し訳ないけど、
そうしないと、会えないし……
会って説明して謝るしかないよね。
『うん…大丈夫』
『康太が危ない目にあうのは嫌だから…』
「…悪い」
『え、謝らないで!私の我儘だから』
『麻衣子には、今の状況話したいんだ……それに、麻衣子も私に話があるみたいだし…』
「なら、早い方がいいな」
そう言って、康太はどこかに電話をし始めた。