満たされない心〜貴方が満たしてくれた〜



私が話し終わると

「勘違いするな。俺は結衣を買ったわけじゃねぇ…結衣の気持ちがない限り、手は出さねぇ」

康太は麻衣子に言った。
私も頷いてる…そんな私を見ていた麻衣子は

「噂と…違うのね…」
「女を道具としか思ってない男」


それ……小百合さんも言ってた。

「あぁ、結衣に会うまでだ」
「今は軟禁生活だ」

そう笑ってる康太に私は少しだけ申し訳なかった。


「俺は出掛けるよ…帰る時は連絡よこせ…桜田が送る」


そう言って康太は部屋を出て行った。
私は麻衣子に断り、後を追う。


「見送りはいい」


『そういうわけにいかないよ』

「ふっ、行ってくる…あいつに、飯食っていけって言ってやれ」

意外な言葉に私は笑顔になり

『なら、桜田さんも一緒にいい?』

「……今日だけだぞ…行ってくる」


『やった!いってらっしゃい』

私は康太に手を振る


まさか、まさかの4人でご飯。
嬉しくて、走って麻衣子の元に戻った。
< 76 / 205 >

この作品をシェア

pagetop