満たされない心〜貴方が満たしてくれた〜
私が話し終わると
「勘違いするな。俺は結衣を買ったわけじゃねぇ…結衣の気持ちがない限り、手は出さねぇ」
康太は麻衣子に言った。
私も頷いてる…そんな私を見ていた麻衣子は
「噂と…違うのね…」
「女を道具としか思ってない男」
それ……小百合さんも言ってた。
「あぁ、結衣に会うまでだ」
「今は軟禁生活だ」
そう笑ってる康太に私は少しだけ申し訳なかった。
「俺は出掛けるよ…帰る時は連絡よこせ…桜田が送る」
そう言って康太は部屋を出て行った。
私は麻衣子に断り、後を追う。
「見送りはいい」
『そういうわけにいかないよ』
「ふっ、行ってくる…あいつに、飯食っていけって言ってやれ」
意外な言葉に私は笑顔になり
『なら、桜田さんも一緒にいい?』
「……今日だけだぞ…行ってくる」
『やった!いってらっしゃい』
私は康太に手を振る
まさか、まさかの4人でご飯。
嬉しくて、走って麻衣子の元に戻った。