満たされない心〜貴方が満たしてくれた〜
4人でご飯を食べてから
毎日……麻衣子が遊びに来るようになった。
『麻衣子、学校はいいの?』
「大丈夫って、それはお互い様」
「それに…結衣と居たいなら」
そう言ってくれるのは嬉しいし
一人じゃないっていうのが心強い。
康太は何も言わない
桜田さんが送り迎えをしている…
それが申し訳い……
桜田さん……
……もしかして……
『麻衣子……桜田さんの事…本気なんだ?』
そう言うと
麻衣子は顔を真っ赤にして
頷いている
……こんな麻衣子、見たことがなかった
「この前、泊まったでしょ?……何もされなかった……そんなの初めてだったし……何より紳士的」
「義父のことがあるからかもしれないけど……それでも…あの優しい瞳にヤられた」
麻衣子……
『確かに紳士的だし、優しい瞳…わかる気がする…』
「でしょ!結衣にも会えて桜田さんにも会える……一石二鳥だわ」
そう笑ってるけど……
……まぁ…いいっか……
卒業式まで毎日、お昼に麻衣子は来て
康太が帰ってくると帰っていく。
たまに一緒に…4人でご飯を食べることもあるが、麻衣子はあれから泊まることは無かった。
康太が了承しなきゃ、桜田さんは必ず送るんだ。