満たされない心〜貴方が満たしてくれた〜
「義父さん」
「…お、麻衣子ちゃん!」
麻衣子は私の手を引き
麻衣子のお義父さんとお母さんの所へ行く。
「おや、お隣のお嬢さんが…結衣さんかな?」
優しい顔……康太に似ている。
『初めまして、前島結衣です』
『いつも麻衣子さんと…康太さんにはお世話になっています』
頭を下げると
私の頭をポンポンとして
「いや、世話になってるのはこっちだ」
「康太が変わったのは君のおかげだ」
『いえ、私は何も……』
「さて、食事に行こうか」
そう言い、校門に停めてある車へ向かう
何台が停まっている車の1台に私のお父さんとお母さんがいた。
『お父さん』
車に乗っていたから、口の動きで
「先に行ってる」
そう読めたから手を振った。
私は麻衣子と別の車に乗ろうとしたが、
運転手さんに
「あ……若と桜田さんは……」
『あ、いいんです!だって、まだ抜け出せないでしょ?あれ…』
まだ人だかりだった。
麻衣子が先に車に乗り私も乗ろうとしたら
「……ぃ!……結衣!」
康太の声が聞こえたが、まだ人だかりの中
康太は私を見つけるも
私は康太が触られてるのが気に入らなく
そのまま車に乗り込んだ。