満たされない心〜貴方が満たしてくれた〜
『…なんか、ムカつく』
その言葉に麻衣子も理解してくれて
「わかる。なんか、ムカつく」
『…今日、一緒に寝ない』
「……マジで?そこまで?」
麻衣子が笑いながら言うけど
私は真剣……だって…
私だって、あんなにベタベタ触らないのに……康太は私以外に触られて嫌じゃないのかな……。
「結衣様、麻衣子様、着きました」
運転手の人がドアを開けてくれた
『ありがとうございます』
お店は料亭……
私は麻衣子に続いてお店に入る。
お店の人に案内され
部屋へ通されると……
私の両親とお姉ちゃん
康太の両親と小百合さん夫婦
7人は笑いながら話をしている。
「ん?あの二人は?」
小百合さんが訪ねてくる
『女子高生にチヤホヤされていたので置いてきました』
そう言って私と麻衣子は席についた。
私の態度に小百合さんは笑っている。
「康太……結衣ちゃんに置いてかれて凹んでるわね」
『凹みたいのは私ですから』
私の反応に康太のお父さんも笑っている
「康太は愛されてるんだね……小百合」
「ふふ、そうなの。けど康太の方がかなり溺愛なの…お父さんも驚くわよ」
そんな話をしていたら、康太と桜田さんが入ってきた。