満たされない心〜貴方が満たしてくれた〜
私の頭をポンポンするのは
……康太のお父さんだった。
康太のお父さんは
私を横切り桜田さんの所で
向かい合う形で腰を下ろした。
「桜田……麻衣子はダメか?」
その言葉に桜田さんは
「滅相もありません…大事なお嬢様を私がお預かりなんて……」
桜田さんは頭を下げながら言ってるけど……もしかして…康太のお父さんも感づいてるのかな?
「桜田…この世界に麻衣子を入れたくなくて…籍を入れてねぇんだ」
「だがな……ヤクザの男に惚れ込んでるなんて、俺の苦労が水の泡だ」
「…申し訳ありません…」
「…そのヤクザの男もな、女に惚れてるれしいんだ…相思相愛なら文句はねぇんじゃねぇか?…なぁ、桜田」
やっぱり……
康太のお父さんは麻衣子の気持ちに気がついていたんだ。
……桜田さんも麻衣子のこと、好きだったのか……
康太を見ると、康太は気がついていたんだと思った。
桜田さんと麻衣子は一緒に暮らすことになり、恋人になった。