満たされない心〜貴方が満たしてくれた〜

マンションに着き、マンションのエントラスで、桜田さんに

『桜田さん、麻衣子のことお願いします』

そう言って頭を下げると
桜田さんは焦ってる。

『早く麻衣子を迎えに行ってあげてください』


そう言って康太の腕に絡みつき
エレベーターに向かう


なんか、嬉しいな。


「嬉しそうだな」


『うん、だって嬉しいもん』


部屋について、私は着替えるために
自室へ入ろうとすると腕を掴まれた

えっ?
振り返ると康太と目が合う。


『……どうしたの?』


「あ、いや……言ってなかったから」
「卒業、おめでとう」

……。

……。

『あ、ありがとう……ございます』

なんか、改めて言われると
照れる……。

『……着替えて…くるかな…』

そう言って自室へ入るが…
何故か康太も入ってきた

『康太?』

康太は私を抱きしめてくる

『…どうしたの?』

「…本気で考えてくれないか?」

『ん?』

「……嫁になること…」


嫁……
あ……今日、康太のお父さんが言ってた。

「今日、彼女になったばかりだけど…」

なんかね……
初めから分かっていたのかもしれない。

康太から逃げられない……
康太から離れられないんだって。


『そうだね……考えていかなきゃね』


そう言うと康太の目はキラキラしていた。
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