別に好きになってねぇから。

────グラッ



あ、あちゃ~。


気合いいれ過ぎた。



私は立とうと椅子を後ろに引きずったら椅子が宙に浮いて見事に私は床に椅子と共に落ちてしまった…………。




休憩時間。



「結子~」


「綾崎くんとぶつかったから調子に乗ってた罰よ」



うう…


結子の言う通り確かにそうかもしれない。



綾崎くんは学校の王子様。


クールでドライで静かな人。


顔はモデルより整ってると思うのに全然喋らないんだ。



頻繁に女の子から告白はされるけど全部フッたと有名だし友達もいないんじゃないかな?



とにかく綾崎くんはクールな性格であまり人と話さないから私はそんな綾崎くんと話せてぶつかって幸運な…はずなのに椅子からこけてしまった。




「そう言えばさっきラブレターいれてきた。綾崎くんの机の中に」



この休憩時間の前、 始業式があった。

さっきのHRの後。


始業式出ずにラブレター書いて机の中入れた。


「…お~!すごいじゃん!あんたのくせには頑張った」



「でしょ!」


「というかアンタ始業式出てなかったでしょ。まあ皆寝てたしいいけど」


…ふーん。


綾崎くんは寝てたのかなぁ?


綾崎くんってどんな顔で寝るんだろう。


目開けて寝たりするのなぁ?


なんて―…


って綾崎くん!



教室に帰ってきた綾崎くん。



机の中から本を出して読書を始めてる。



「漫画かなぁ?辞書かなぁ?」


「大人の女性載ってる雑誌じゃない?」


「大人の女性?おばあちゃん?」


綾崎くんはどんな子がタイプなんだろうなぁ…



私、綾崎くんのこと知りたくて知りたくて仕方ない。



…というか机の中のラブレター気付いてないよね!?


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