別に好きになってねぇから。

…失礼しまぁす。



視聴覚室の扉は開いてて後ろからこっそり忍び足で歩く私。




最終列の一番後ろの椅子にでもちょこんと存在感を消して座ってればいいや。




────コツ




…た~!




忍び足で歩いていたら目の前の机の角におでこを直撃。



おい、机。



なかなかやるな、結構頭痛んだよ。




…って。は!いや



はぁ~!(歌舞伎風に)



普通こういう場合頭打った音で先生に気づかれちゃうもんじゃない!?



よぉ!そ、それは不味いでござるな。




私はこっそり先生の方に視線を移す。




よぉ!先生から私の所は死角でござるから気付かれてはないみたい。




とにかく座ろうと隣に置いてある椅子にちょこんと着席。




机の上には遠足と記されたプリントが置いてある。




あ、遠足かと私はあまり興味を引くこともなく机に突っ伏して顔を横に向ける。




「…っ!」




だけどこれには興味津々ですよ!



隣に綾崎くんが座って寝てるんだもん!しかも私の方を向いて!




綾崎くん委員会で寝る様なイメージないけど先生多分遠足の話してて綾崎くんはきっと行事全く興味無いと思うから……



そりゃ寝たくもなるよな。



…にしてもイケメンデスネ!



寝顔までイケメンって天才的だよね。


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