別に好きになってねぇから。

「っていうと思ってる?」




私は綾崎くんに感謝をしてたけど綾崎くんは耳を疑う様な発言をした。



「本気で反省してるなら俺の言うこと聞いてくれるよね」


「…へぇっ!?」



つい声が裏返ちゃったけど…。



なにを言ってるの!?この人は。



あ、この人じゃなくて綾崎くんは。



反省を表すためにお願いなんでも聞かないとダメなの?




そんな馬鹿なことあるか。




「…ねえ」


私をジッと見て綾崎くんは私の手首を掴む。



ひ、ヒィ~ッッ!!


クールでミステリアスな雰囲気の綾崎くんはどこへ消えたの?



綾崎くんヤクザみたいに怖いです。



やっぱり優しくない!



「俺の言うことなんでも聞け」




…すると綾崎くんは私の手首を掴んだまま相変わらずクールな表情でそう言う。



私はあなたの下僕ですか!?



ペットですか!?



私ちょー平凡な高校生3年生ですよ?




「言っとくけどやだって返事は禁止だから」



…なにこの俺様~!?




じゃあ…


「決定な」



ええええっ~!?


それって私綾崎くんのパシリになるって言うこと!?




いやいやいや勝手に話進めすぎだから!



否定も肯定もまだしてないから!



「…ちなみにお前。名前は?」


「あ、夕槻澪です!」



ってなにちゃっかり名前答えてるの、私。



否定しろ~!




「澪ね。りょーかい」



そして綾崎くんは私の目の前から立ち去った────…



み、澪っ!?


呼び捨て!?


甘くて低いボイスで澪って…。



なんだか胸キュン。


じゃなくて!




私は綾崎くんのパシリっ!?



一体あなたは私をパシリにして一体何がしたいの?



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