あなたに恋してる
白状しなさいと詰め寄ってくる。
「お酒でも飲みながらじゃないと恥ずかしくて言えない」
「ふーん…それなら飲みに行くからシートベルトして…出発するわよ」
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運転手のえみりが向かった先は、私のマンション。
「飲みに行くって私の部屋じゃない」
「どうせ、服の下は水着着たままなんだしシャワーしたいじゃない。それに、人に聞かれたら恥ずかし内容なんでしょう…だからコンビニでビールとおつまみ買ってきたの。さぁ、座って座って……」
まるで自分の部屋のように私の背を押し、テーブルの前に座らされた。
プシュっとプルタブを開けて『ハイ、飲んで』と差し出すえみりの表情は全てを見透かしたように微笑んでいる。
『ゴクゴク』と一気に半分ほど飲み覚悟を決めた。
(ふーッ)
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今日、あった出来事をつつみ隠さず白状した。
「なにそれ…羨ましい。あまいわ、甘過ぎる」
胸の前で両手を合わせ、乙女になっているえみり。
「絶対、真斗さんも美雨のこと好きなのよ。じゃないと、影キッスなんてしないわよね」