あなたに恋してる

診療後も前までと変わらない。
ただ、ひとつ
「お疲れさまでした」
私のかけ声に
「お疲れさま」
彼女が帰り際言ってくれるようになった。

だから、もう大丈夫。

でも、心配なのか毎日迎えに来てくれる真斗に『もう大丈夫だから来なくていい』って言えない。

言ってしまったら真斗は、私から離れてく…

一緒にいる時間が長ければ長いほど、離れたくないとワガママになっていく。

今日も迎えに来てくれた真斗は真っ先に心配してくれる。

「大丈夫だったか⁈」

「うん…」

「なら良かった。帰るか⁈」

ーー
ーーーーーー

私の部屋まで来ると鍵を開け部屋に入る私の後に続き、必ず、背後から抱きしめてくれる。

そして、頭部にキスを落とし私を自分に振り向かせる。

おでこに頬に唇が触れていき、見つめ合うと私からのキスを待っている。

首に腕を絡め少し背伸びをして真斗の唇にキスをする。

触れるだけのキスを…

いつの間にか私の部屋は真斗の私物が増えてた。

そして、抱き合っても彼は自分の部屋に帰らなくなった。

いいの⁈
こんなに私の部屋に入り浸って彼女とは会ってるの⁇

結婚がダメになればいいと奥底で思いながらも2人を心配してるなんて笑える。
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