あなたに恋してる
私の携帯が鳴る。
ベッドの中から腕を伸ばし電話に出る。
「もしもし…お兄ちゃん⁈」
『美雨…元気にしてたか⁈』
「うん…お兄ちゃんは?」
『あぁ、元気だ。今日はお前に報告しようと思って電話したんだ』
「なに?いい報告⁈」
『その…俺『私達付き合うことになったの』』
電話の向こうで声がはもる。
「えみり⁈」
『美雨に真っ先に報告したくて遅くにごめんね』
「……良かったね。おめでとう」
『ふふふ、ありがとう。美雨のおかげだよ』
「2人とも惹かれあってたからだよ。私はただ、きっかけを作っただけだもん」
『でも、感謝している。お前は、大丈夫なのか⁈えみりから聞いたが…お前が真斗をずっと好きだったなんて…あいつ、結婚するのにお前はどうするんだ?」
携帯が奪われ真斗の手の中に…
「誰が結婚するって⁈」
『真斗⁈なんでお前がいるんだ?』
電話の声が漏れてる。
そんな…私が真斗をずっと好きだったって聞かれた⁈
「それより、俺は誰と結婚するんだ⁈」
『はっ、そんなの知るかよ。でも、お前は近々結婚するだろうって悠が言ってたから…てっきり。違うのか?』
真斗の怒りをはらんだ声にお兄ちゃんは慌ててる。