あなたに恋してる
自分の抜けてる部分を認め、素直に頑張ろうとする彼女。
「頑張るのは誰だってできるんだ。ちゃんと目標を持って結果を出せよ」
俺は、厳しい口調で応援する。
「もちろん、そのつもりよ」
「‥頑張れよ」
目標に向かって頑張ろうとする姿に俺は心から応援したくて、彼女の頭を無意識に撫でた。
その日から俺たちは、約束もないのに金曜になるとこうして飲んでる。
美雨の愚痴を聞き、時には怒ったりなだめたりするのが俺の喜びだった。
だが、美雨は俺の気持ちに気づかずに、必ず悠の話をする。
悠の話が出るたび、はらわたが煮えくり返る。
そして、たまに悠が合流すると俺はただそこにいるだけで、彼女の目には悠しか写らない。
彼女にとって俺の存在価値は、悠に負ける。
だから、美雨に告白する勇気も持てずにズルズルと3年が経った。
悠が学生時代からの彼女にプロポーズしたと聞いた時は、喜びとともに美雨が心配だった。
悠が結婚すると知ったら彼女はどうなるんだ⁈
悲しむ彼女を見たくない。
俺は、どうしたらいい⁈
悩んでいた俺は、大学時代の後輩から飲みのお誘いに飛びついた。
だが、それは飲み会という名の合コン。