あなたに恋してる
美雨をマンションまで送った。
今迄の経緯を説明し美雨に危害が及ばなかったことに心底ホッとする。
だが、会えずにいた間に悠以外の好きな男ができたと言う。
「私、ちゃんと好きな人いるもん」
悠を思い俺の腕の中にいると思っていた美雨が…
俺は、知らない男に嫉妬する。
2人の間にあるテーブルを横にずらし美雨を問い詰める。
そいつに美雨は渡さない。
『俺だけを見ろ』
美雨の体から消えかけた痕の上に赤い痕をいくつもつけ印を残す。
お前は、今、誰の事を考え抱かれているんだ⁈
「……他の奴のことなんて考えられなくなるまでめちゃくちゃに抱いてやる」
俺しか考えられなくなればいいのに…
その日から俺は美雨の側から離れないと決めた。
その目も唇も、笑顔も全て俺だけに向くように、仕事帰りに迎えに行き彼女の部屋に泊まる。
そして、今日も彼女に俺を刻みつけ腕の中で甘やかす。
その時、美雨の携帯が鳴る。
電話の相手は大也だった。
声が漏れていると知らず話し出す。
「……お前が真斗をずっと好きだったなんて…あいつ、結婚するのにお前はどうするんだ?」
美雨が俺を…いや、それよりも聞き捨てならない事を大也が言った。