アイドルとシェアハウス!?
家を出て赤坂から1時間かけて明塚時計台公園で待っていると……
キャリーケースのローラーの音が聞こえる。
「凪沙…」
「久しぶり、莉奈……」
「うん」
「カフェに行こうか」
そう言い、莉奈は歩き始めた。公園から離れて坂を上りにあるカフェに入りテラス席に座った。それぞれ注文して暫く沈黙が続いた。
「……」
「……」
「莉奈……怒ってる?」
「別に怒ってないよ、ただ私は凪沙がした事は正しいことではないと思う」
「それはだって…」
「太輔先輩のためだからっていうの?
それは違う凪沙は…沙織への償いをしてるだけだよ」
「莉奈……」
「凪沙は今でも太輔先輩の事が好きなんだよ、誰かに告白されたら太輔先輩以外の人と付き合えるって言う確信はある?」
「……」
「凪沙…いつまで意地張ってるの?」
「ごめん、この3年…後悔した。
太輔から離れて、苦しかった…のあー、私はまだ太輔の事好きなんだってだけど自分に嘘をついてきた今まで」
< 14 / 125 >

この作品をシェア

pagetop