アイドルとシェアハウス！？

莉奈……。
私ね、もう一度…もう一度だけでいいの、あの頃みたいに笑ってる莉奈を見たい。

「凪沙？」
「渉…」
「久しぶり」
「何してるの、友達とさっきまでコーヒー飲んでたんだけど帰った。」
「それは、莉奈ちゃんの事？」
「うん」
「そっか…」
「太輔は、元気？」
「ん…」
「あの時、勝手に消えたことは間違えだったのかな？」
「だったら、自分で確かめたらいいんじゃない？」
「えっ？」
「今、太輔が元気でやってるのか気になるんでしょ？」
「う、うん」
「だったら、来れば？」
「えっ…め、迷惑だよ」
「前も、そう言ってた。
凪沙は何も変わらないよね」
「……来週行くから…」

渉には叶わない、幼馴染だからじゃなくて普通に…。

私は、古河凪沙。
渉とは幼馴染で両親が親友同士、幼い時から知ってる。
渉がアイドルになってグループとしてデビューをしてメンバーを紹介されたのが太輔との出会いだった。
同じ高校で先輩と後輩で釣り合うわけないって思ってた。
だけどある日、太輔から告白して来たんだよね

「古河凪沙さん、俺の彼女になってくれませんか？」
私は涙声で「はい…」
って答えたのを今でも鮮明に覚えてる。
だって生徒がみんな見てるのに堂々と私に告白なんかしてくるのだから
今更会いに行ったところで太輔の心は私にないことは分かってる。

君はどんな顔をするだろうか？