アイドルとシェアハウス!?
彼女を抱きかかえると凄く軽かったこの子はちゃんと飯を食べてるのだろうか?
そんなことくらい軽かった。

駅から彼女を抱きかかえて歩くと、坂の上に立派な一軒家が建っている。
そう、ここは俺が暮らしている家だ。
ドアを開けると

「ただいま」
「あ、裕太お帰りー
ん!?」
「わったー、大きめのタオル持ってきて」
「ん…」
パタパタ、

「はい、裕太」
「他のみんなは?」
「北山と太輔はいるよ!
千賀さん達は遅くなるみたいだよ」
「そう」
「てか、その子誰?」
「知らない…」
「珍しいね、裕太が女の子連れてくるなんて」
「そう?」
「……ん…」

俺はわったーの前を通り過ぎようとすると
「ねぇ、裕太…太輔はいつか、いつの日か凪沙を忘れる日が来るのかな?」
「何年だっけ、凪沙ちゃんがガヤの前から消えたの」
「3年くらいだよ」
「そっか…」

リビングの方に向かうと、ガヤとキタミツがソファーで寛いでた。
「あ、玉お帰りー」
「……お帰り玉」
あれから3年ガヤは俺が見たことのないまるで抜け殻の様だ、何もせずにずっと凪沙ちゃんを思うなんて無謀過ぎるよ。
「ただいま」
「その子誰?」
「知らない…」
「ガヤ、いつまでそうやってるつもりだよ」
「……」

そう言い、俺は2階の自分の部屋に彼女を運び濡れた服脱がせ俺の袖を通してないスウェットを着させベッドに寝かした。
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