愛しい君は戦場に舞う
【だってさぁ?魔族の人に頼っててもいっつまでたっても世界は私たちのものになんないんだもん。ほんとに役立たずだわ】
…魔族の人が役立たず。
龍に喧嘩を売っているようなもの。
幼なじみの翔平のことも言われてるから
「…いいように魔族を使うな。
魔族だって生きてんだよ、お前のためにこの世界につれてこられて、ただお前が楽しむだけにこの世界につれてきて、
こっちの世界で死んだらあっちの世界でも死んだことになることもわかってて…
何人もの人間と魔族を引き剥がして…そのせいで俺は翔平を殺さなきゃいけなくなっていつもいた存在がいなくなったんだ。
この苦しみがわかるか?」
龍は女をにらみつけてどんどん女に近づいていって女の目の前に立った。