愛しい君は戦場に舞う

《魔族のくせになんで、俺を助けた》

とっさに聞いてた何も考えてなかった
何を思ったか少しつらそうな顔をして少し笑った

「…魔族だとか関係無いただ敵を討ちたかったからいいきかいだと思ってたんだけどな…思った通りズタボロってかんじ」

敵、そういったときの龍の顔がなきそう顔になった気がして何かあったんだって察した

《…俺魔族が嫌いだ、お母さんが魔族に殺されて小さい俺がいながらそいつは俺のお母さんを殺した、しかも目の前で》

何言ってんだろこんなこと言うつもりじゃなかったのに
ずっと泣いてなかったのに目の奥がジリジリと熱くなってきてなにか目から流れた


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