愛しい君は戦場に舞う

「おい…何で泣くんだよ」

龍は心配そうな顔をして俺をのぞき込んできた。
《泣いてなんかない…》

すると龍の手が俺の頬にさわろうとした
優しさを見せてくれたのに
こいつは悪い奴じゃないって…なのに

《触るな!…》

そういったと同時に龍の手を振り払ってた
反射的にやっちゃったんだ…俺は悪くない…

「悪い…」

そういって龍は俺から離れて保健室を出ていった
今日の俺はおかしいこんなことするつもりじゃなかったし悪い奴じゃなかった
魔族魔族ってひとくくりにしてた

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