悪い男〜嘘つきより愛を込めて〜
零は上着をソファに放り投げ、ネクタイ
を緩めるとベッドにダイブした。
「30分したら起こして……」
直ぐに寝息を立て夢の中にはいってしま
ったようだ。
思わず笑いが漏れた。
馬鹿みたい
部屋に連れ込まれて、また肌を重ねると
思うなんて…少し期待してたのかな⁈
がっかりしている自分に呆れた。
それから、ソファに放り投げられたスー
ツの上着をハンガーにかけ直しベッド脇
にかけると、ベッドメイキングされた肌
掛け布団を引っ張り零を包むようにかけ
てあげた。
(疲れているのよね)
ベッドサイドから屈んで目を閉じている
零の顔を見つめ額にかかった髪に指を通
し頬を撫でると、微かに動く長いまつ毛。
ピクっと反応するけど…眠りの中なのだ
ろうと勝手に思い、胡桃は大胆に零の顔
を触りだした。
頬からスッと高い鼻筋を指先でなぞり、
唇の輪郭を確かめるようにゆっくりとな
ぞっていく。
この唇が…
私の体を余すところなくくちづけ、そし
て、彼の綺麗な手が私の身体を欲情へと
導き身も心も奪っていったのだ。
この手が…
彼の手を掴み手の甲から指を絡めて、両
手で挟んだ。
「クックク…寝込みを襲ってるのか⁈」
笑いを堪えパッチリと開いた目が、胡桃
を捉えて離さない。
慌てて、手を離し取り繕う。
「…えっ、いつから?いえ、襲ってなん
ていません」
「それは残念…それなら…」
両手を掴まれ一気にベッドの上に…
彼に組み敷かれ、顔が近づいてくる。
その時、スーツの上着のポケットから着
信音。
「チッ」
大きく舌打ちすると、組み敷いたまま上
着に手を伸ばしスマホを取り出した。
「俺だ…あぁ、わかっている。2時間、
いや1時間で戻るから切るぞ」
通話を切ったスマホをベッドサイドに置
くと、妖しく目の奥が輝いた。
「峯岸さんからですよね⁈」
「朝の約束もあることだし、胡桃のせっ
かくのお誘いをむげにするわけにはいか
ないからな…」
そう言いながら覆いかぶさる。
「…えっ、ウソ…んっ、あっ‥ふっ」
抵抗するも、口を塞がれ零のキスに溺れ
ていく。
キスをしながら抱き上げられ胡桃のスー
ツの上着を脱がすと、ボタンに手を伸ば
しひとつひとつ外されていく。
を緩めるとベッドにダイブした。
「30分したら起こして……」
直ぐに寝息を立て夢の中にはいってしま
ったようだ。
思わず笑いが漏れた。
馬鹿みたい
部屋に連れ込まれて、また肌を重ねると
思うなんて…少し期待してたのかな⁈
がっかりしている自分に呆れた。
それから、ソファに放り投げられたスー
ツの上着をハンガーにかけ直しベッド脇
にかけると、ベッドメイキングされた肌
掛け布団を引っ張り零を包むようにかけ
てあげた。
(疲れているのよね)
ベッドサイドから屈んで目を閉じている
零の顔を見つめ額にかかった髪に指を通
し頬を撫でると、微かに動く長いまつ毛。
ピクっと反応するけど…眠りの中なのだ
ろうと勝手に思い、胡桃は大胆に零の顔
を触りだした。
頬からスッと高い鼻筋を指先でなぞり、
唇の輪郭を確かめるようにゆっくりとな
ぞっていく。
この唇が…
私の体を余すところなくくちづけ、そし
て、彼の綺麗な手が私の身体を欲情へと
導き身も心も奪っていったのだ。
この手が…
彼の手を掴み手の甲から指を絡めて、両
手で挟んだ。
「クックク…寝込みを襲ってるのか⁈」
笑いを堪えパッチリと開いた目が、胡桃
を捉えて離さない。
慌てて、手を離し取り繕う。
「…えっ、いつから?いえ、襲ってなん
ていません」
「それは残念…それなら…」
両手を掴まれ一気にベッドの上に…
彼に組み敷かれ、顔が近づいてくる。
その時、スーツの上着のポケットから着
信音。
「チッ」
大きく舌打ちすると、組み敷いたまま上
着に手を伸ばしスマホを取り出した。
「俺だ…あぁ、わかっている。2時間、
いや1時間で戻るから切るぞ」
通話を切ったスマホをベッドサイドに置
くと、妖しく目の奥が輝いた。
「峯岸さんからですよね⁈」
「朝の約束もあることだし、胡桃のせっ
かくのお誘いをむげにするわけにはいか
ないからな…」
そう言いながら覆いかぶさる。
「…えっ、ウソ…んっ、あっ‥ふっ」
抵抗するも、口を塞がれ零のキスに溺れ
ていく。
キスをしながら抱き上げられ胡桃のスー
ツの上着を脱がすと、ボタンに手を伸ば
しひとつひとつ外されていく。