悪い男〜嘘つきより愛を込めて〜

「彼女に仕事を回してやってくれ…そう

すれば辞めようと言う気持ちも無くなる

だろう⁈」


「…………」


峯岸の無言の圧力…何か言いたげだが頷

いた。



「……それと池上との会食彼女も連れて

行く。その後、少し時間空けておいてく

れ」


「……かしこまりました」


冷ややかな笑みで峯岸は出て行った。



******************



池上との会食後、俺はホテルにある自分

の部屋に彼女を連れ込んだ。


朝のスキンシップから彼女に触れたくて

仕方がなかったんだ。


だけど、徹夜漬けで仕事をしてたのと池

上との話あいで気が緩んだせいもあり急

に眠気が襲ってきた。


せっかくの2人の時間なのに……


30分だけ寝かせてくれ……


浅い眠りの中、俺の頬を触る感触がする

と鼻筋を指先でなぞり、次に唇の輪郭を

ゆっくりとなぞっていく。


マジか⁇


指を絡めてきて我慢の限界だった。


「クックク…寝込みを襲ってるのか⁈」


慌てて、取り繕う姿が可愛い。


「それは残念…それなら…」


両手を一気に掴みベッドの上に押し倒す


と彼女を組み敷いてキスしようとしたら


スーツの上着のポケットから着信音。


『…仕事が詰まってます。早くお戻りく

ださい』

「……あぁ、わかっている。2時間、

いや1時間で戻るから切るぞ」


まったく、頭の固い奴。


出かけに頼んだ少しの時間


彼女といちゃつく時間ぐらいくれよ…


「朝の約束もあることだし、胡桃のせっ

かくのお誘いをむげにするわけにはいか

ないからな…」


時間もない事だしスカートの裾をたくし

上げ、一気にストッキングを剥いだ。


慌てる彼女の唇を塞ぎ、抵抗する間も与

えない。


キスだけで理性が飛びそうだった。


服を脱ぐ時間を惜しんで彼女のなかに入

る。


なんか裸で抱き合うのもいいが、乱れた

服の下で見えるピンクに染まった肌が更

に理性を壊す。


俺、余裕ない。


ごめんな…欲望のまま彼女を抱いた。


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