嗤わない月の下で
「来月で30歳か・・・」

人間、30歳になるとすべてが見えるらしい。

酒もたばこもやらない、当たり障りのない人生を送ってきた。

これが人生だって?そうだとしたらたまらない。

何か、おもしろい事でも起きないだろうか。

そんな考えに答えるように、ふと、視界に何か動くものが見えた

最初はぼんやりと暗い視界の中、目を凝らす。

路地裏の暗闇の中。
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