嗤わない月の下で
「あ、佐藤さんどうしたの?」

箸を置いて顔を向ける。

「私もお弁当なんですよ」

彼女の手にあったのはいかにも可愛らしい布に包まれた弁当箱だった。

「隣、いいですか?」

「ああ、かまわないけど」

ストンと椅子に座る。
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