嗤わない月の下で
「きっと、私を捜しても見つからないから癇癪を起こしているのよ。

「お月様は癇癪持ち?」

「ええ、怒ったら酷く怖いのよ」

そんな話をしていると、時間が気になった。

どのくらい寝ていたのだろうか。

時計を見る、蛍光塗料の塗られた時計は九時をさしていた。

「もう、帰らなきゃな」

のそっと起きあがる。
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