嗤わない月の下で
「もういっちゃうの?」

名残惜しそうに少女は言う。

「ああ、今日は眠らないと明日の仕事に支障がでる」

「また、きてくれる?」

「ああ、また来るよええっと・・・そういえば名前を伺ってなかったな」

「・・・なづみ」

少し考えたあと名前を口にする。

「私は武田 弘だよ」

「じゃあまたね、なづみちゃん」

そう言って、帰路についた。

「またね、弘さん」
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