嗤わない月の下で
そう思っていると、手頃な値段の青いブレスレットが見つかった。

あの彼女の青い目にきっと栄えるだろう。

それを購入するといそいそと路地裏へ向かった。

真っ昼間の路地裏、その奥は日さえ届かないほど暗かった。

「なづみちゃん、いるかい?」

あたりを見渡す。

しかし、彼女の姿は何処にもなかった。

「ニャオ」

すると、奥の方から猫の声が聞こえてきた。
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