未来 ~future story~
ピリリリ、と。
今日何度目かの通知音が耳に入る。

…誰だろう。
こんな時間にメッセージを飛ばしてくる人は私の記憶の中にはいない。

それとも、SNSの方だろうか?

購入して2年目になる私の唯一の相棒ともいえる携帯ー通称スマートフォンと呼ばれている代物ーのロックを素早く解除して内容を見る。

あぁ、なんだ。

思わず、呆れと安堵の入り交じったため息を漏らす。
そういえば、この間、知らない人と繋がるアプリを入れたんだっけ。

誰でもいいから、話相手にでもなってくれないかな、なんて今思えばどうかしてる。

でもその時はそれにさえもすがりたかったんだろうな、と自嘲的に考える。
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